夏の京都、京都の夏

旅行

私は、独居で介護の必要な母に会うため、月に一度は東京から帰省している。

先祖の月命日にできる限りお参りしたいのだが、不義理が続いている。今月は2回目の大阪行きだが、それでも母の介護という面では全然足りていない。

私にも家庭も仕事もある。大阪月一の往復は金銭的、時間的に負担だが、そう言ってはならない。

金銭面は何とでもなる。節約、借金、頂戴することもできる。問題は時間だ。代替が効かない。借りることも頂戴することもできない。そう言った意味では、「命」と同義語だ。それ故に、人の時間を無駄にする奴は許せない。かかわりたくない。と、偉そうに言っているが、私もどれほど人の時間を無駄にしてきただろう。年を重ねるたびに罪を重ねているようなものだ。

話が横道に逸れたようだが、記事と関係がない訳ではない。時間を有効に使う。自分のやりたいことを効率的に時間の枠にはめ込む。この京都旅は、まさにそのような思いから始まった。

思いつきの旅にネット情報はありがたい。楽天トラベルで価格の安い順で検索、「直前セール」破格の値段で京都第一ホテルに宿泊を予約することができた。

無計画な旅なので、夕方に京都着、シャワーを浴び、エアコンの効いた部屋でくつろいでいると寝落ち。睡眠は時間の無駄ではない。投資だ。しかし、観光地巡りの機を逸してしまったのは事実だ。

落ち込んでいる暇はない。夕食がてらの市内散策。外国人向けの飲食店が多い。そんな中で発見したのが、「ニュー東寺」。昭和のキャバレーのようなネーミングに魅かれて入店。

5年を超える断酒中の私、しかし居酒屋にはお邪魔する。水商売にとってノンアル客は本当にお邪魔な客だろう。代わりに料理をたくさん注文して差し上げなければならない。しかし、ケチな私はお得感のある、自分では料理できないようなものしか注文しない。結局、豆腐から上げてくれる厚揚げ、牛スジ煮込み、そして鱧(はも)の落としをいただいた。湯引きした鱧を〆るために氷水の中に落とすので「落とし」というそうだ。居酒屋を楽しんで、初日は終了。宿で翌日の計画を練ることにした。

第2日目は9時半活動開始。京都駅のコインロッカーに荷物を預ける。外国人旅行者が多く、しばらくすれば預けられなくなるだろう。八条口から望む京都タワー。

京都駅から東寺までは徒歩10分程度。

大寺院で迷うこと「どこから入るか?」。東寺は、南大門が参詣者の入口らしい。知らんけど。

東寺は、平安京の唯一の遺構。西寺はもう存在しない。この真言密教の寺院は、嵯峨天皇によって弘法大師空海が託された。

金堂(上)と講堂を拝観し、御影堂で弘法大師空海にごあいさつ。

東大門。人は通らず、観光客の興味も薄い。「不開門」とも呼ばれる。建武の乱で足利尊氏が新田義貞の攻めから逃れるために閉めたことに由来するらしい。寺巡りと古戦場巡りの好きな私には、思いを巡らせる絶好のスポットだ。

そして、観智院へ。内部は撮影不可のため、ホームページをご覧ください。

東寺をあとに、次に目指すは東福寺。「この暑さ、歩くのか、、、」と思いながら、とりあえず東へ。鴨川を越えたところで突然の雨。お構いなく30分歩き到着。

東福寺は、臨済宗の大本山だ。私は、臨済宗の寺を好んで訪問する。心の澱(おり)が下りるような清涼感があるからだ。

斯の有名な「通天橋」

そして、本坊庭園(方丈)でゆったりとした時間を過ごす。

気ままで自由な旅。いつまでも居たい気分だ。しかし、折角立てた計画がある。禅の空間を十分に満喫したので、最後の訪問先へ。ここもケチって、徒歩で行くことにした。

歩くこと20分。大概疲れた。もう歩きたくない。しかし、ここは、、、

伏見稲荷大社。そして、どこまでも続く、これ。

どこで引き返そうか、、、と思案しているうちに、結局。。。

真夏に、ジャケット、スラックス、革靴で山頂まで来てしまいました。旅は、計画的に、、、。

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